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[ 2011-03 -23 00:01 ]
2011年 03月 23日 ( 1 )
都知事選は、後出しジャンケンが有利とされているが、究極の後出しジャンケンだ。
石原知事の後継者として、神奈川県の松沢知事が立候補したことで、石原知事は不出馬かと思わせたが、四選出馬を決意したのが、東北地震の30分前だった、というのだから天の啓示だったのかもしれない。
出馬理由を「今日、国民の多くが感じている国家破たんへの危機感の故にあります」と述べているが、今回の大震災によって国家破たんの危機感が3段階分ぐらいアップした。
震災後の14日には、今回の大津波を日本人の心に積年にわたってたまった我欲を洗い流すための「天罰」と発言したことから、被災者だけでなく国民から顰蹙を買った。
この失言を帳消しにするために、役者を演じた。
福島原発へ放水に行った東京消防庁のハイパーレスキュー隊が、帰庁報告へ行った席で、石原都知事は「本当にありがとうございます。おかげでこの国を救うきっかけができました」と涙ながらに語った。
弟は役者だったが、兄は作家。
天罰発言を帳消しにするためには、ハイパーレスキュー隊を涙ながらに労うだけでは弱かった。
天の啓示は石原都知事を後押しする。
東京都庁のハイパーレスキュー隊に対して、放水作業を「速やかにやれ。やらなければ処分する」と上からの指示があったことを聞くや否や、官邸に乗り込んで菅首相に「そんなばかなことを言ったら戦が戦にならない。絶対言わせないでください」と直訴。
菅首相から「陳謝します。大変申し訳ない」という言葉を引き出した。
これで東京消防庁の人心は確実に掴んだ。
都民の目にも頼もしく映ったはずだ。
東国原では勝ち目はない。
風はやはり石原都知事に吹いている。
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