ゴルフチケットと倒産
2008年 10月 17日
ゴルフをやらないことを知っているのでプレイの誘いではない。
女子プロの試合のチケットを買って欲しい、という電話だった。
出場選手は豪華。
桃子にさくらに藍。見てみたい気はする。
3日間の通し券で1万円なり。高い。この時点でアウト。しかも場所が遠いので尚更行けない。
「全部で50枚買わされた。30枚はさばいたけどまだ20枚残っている。知り合いでゴルフの好きな奴はいないか?」
大会主催者の会社に出入りしている業者に、取引額に応じてチケットの割り当てが半ば強制的に回ってくる。取引を続けている以上、断ることはできない。
「チケット屋へ持っていったらどうですか?」
「それは禁止されているし、安売りしないようにいわれている」
知り合いのゴルフ好きに電話を入れてみた。午前中だったが、珍しく留守電。夕方かけても留守電。おかしい。
会社に電話した。午前中出掛けて留守だったが今度はいた。
「ゴルフは見るのも好きですか?」
「見るのも好きですよ。何かあったんですか?」
用件を手短に話すと、ゴルフどころの状況ではなかった。
「会社が債務超過に陥りましてね。9月に予定していた融資の案件も流れ、会社を畳むことにしたんですよ」
そんな重要な会議をしていたために、ケータイもつながらなかった。
世界同時恐慌を待つまでもなく、不況の影響は身近なところから確実に忍び寄っている。
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