国土交通省大臣の座をわずか5日で投げ出した中山成彬衆院議員。大蔵官僚だったが議員生活では文教畑を歩み、第二次小泉内閣では念願の文部科学大臣に就任し、ゆとり教育の見直しを指示した。
麻生内閣でも本人は文科大臣を希望していたが、派閥の玉突き人事から国交大臣へ無理やりスライドさせられ、不満を持っていた、という。
国交大臣が日教組批判を繰り返した、ということは国交大臣に何ら未練はなかった、というか問題発言をすれば辞任に追い込まれる、という計算があったに違いない。
つまり、国交大臣なんかやりたくなかったわけだ。ましてや任期は短い。
日教組解体を自らの至上命題とする中山議員に対して、次の総選挙で宮崎県民がどんな審判を下すかと注目していたら、中山議員は次の選挙には出馬しないことを表明した。
政界を完全引退するかどうかははっきりしていない。議員を辞めればただの人。65歳だからこのまま宮崎に帰り農業でもしながら隠居でもする気か?
そこで空白となった自民党議席枠を巡って、宮崎がかまびすしい。
なんと突然、東国原知事の擁立話までで始めた。
きのうから始まったビートたけし司会の新番組「ニュースキャスター」に電話で生出演。橋下弁護士が知事選には20000%出馬しないといったことを引き合いに、その真相を師匠が問うと「そういう話は一切ない」と否定しながらも「現時点では」と含みを持たせた。
テレビのインタビューでは「県民が『宮崎を代表して国で汗をかいてこい』と背中を押してくださるのなら、期待に応えないといけない」と意欲的な姿勢も見せている。
宮崎県知事に就任して1年半を過ぎたところ。やはり4年の任期を全うして宮崎県を立て直した、という実績を作ることのほうが先決だろうに。
宮崎県民もテレビのインタビューで衆院出馬にはおおむね反対だった。
国会議員よりも県知事のほうが権力と責任も大きい。今、出馬したら東国原熱は一気に冷め、その余波は橋下知事へも及ぶことになる。
含みを持たせた発言をしただけでも失望した。
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