アメリカがいない男子陸上400メートルリレーの決勝。
予選3位通過でメダルのチャンスがある日本。
あっという間の瞬間だった。
38:15
ライバルのブラジルをアンカーの朝原がラストの5メートルをしのいで、堂々の銅メダルを獲得した。ジャマイカが9秒台の選手ばかりを揃えて世界新で優勝したことよりもすごいことである。今こそ、新聞社は号外を出すべきだ。
80年ぶりのトラック種目でメダルを獲得した。
リレーでは日本陸上界史上初のメダルとなった。
3走の高平が世界のボルトによくついていった。それを朝原が根性で3位を死守した。アメリカがいればメダルの可能性はない、というラッキーな決勝戦だったが、日本の短距離が世界と戦えることを証明した。
1走の塚原がいい飛び出しを見せた。
「歴史の立役者になれてよかった。末続さんめがけて突っ込んだ。この場に立てて感謝しています」と声を震わせた。
2走の末続は「日本短距離は通用しないといわれながら戦ってきた日本短距離の歴史の勝利」と喜びをかみしめた。
3走の高平。何年かしたら頭が禿げる髪質。
「アテネから4年。朝原さんが最後になる。気持ちよく走ってもらうことができた。夢は叶うことが証明できてよかった」
アンカーの朝原はこの北京が最後になる。
「最高の舞台で、最高に気持ちよかった。いうことない。早く終わって喜びたい。9万人の観衆の中で早く走りたい気持ちが交錯した。ボクの体がどこまで持つかという不安と絶対にできる、という気持ちが揺れ動いた。メダルが狙える位置にいたのでアンカーとしての重圧もあったが、楽しむことを忘れないようにリラックスした。(これまでの)リレーメンバーのすべてに感謝したい」
オールプロで臨みながらふがいない成績に終わった野球のことは忘れて、史上初のリレーでの銅メダルを獲得した余韻に浸りたい。
やはり、最後はハングリー精神。プロにその気持ちがない。
朝原はいう。
「あきらめずに頑張った。持っている力以上の力を発揮できた」
野球チームはこのことばをしっかり受け止めて銅メダルを取りに行って欲しい。
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