嫁の店に一本の電話が入った。
「今晩テレビを見てくださいね」
一回の買い物で7~8万円の洋服を買ってくれる上得意客のおばあちゃんからだった。年の頃なら80歳を回っている。
いつもきれいな格好をしているらしい。
その番組とは日テレで放映した「あの日、僕らの命はトイレットペーパーよりも軽かったか」だった。
どうしてかと理由を聞くとこんな意外な答えが返ってきた。
「伍長、伍長と呼ぶ役が主人なんですよ」
「それは誰がやってる役なんですか?」
「…こうたろう」
嫁はおばあちゃん歳から連想して勝手に里見浩太郎と思い込んだ。
ドラマでこうたろう、とは小泉孝太郎ではないか!
つまり、主役だったのだ。
びっくらこいた。
おばあちゃんの旦那さんは、常々この捕虜収容所の真実を伝えなければいけないといっていたそうだ。
最初は見入ったが配役のヘアースタイルが今風だったので、イマイチ、リアリティに欠けていたので、前半が終わったところで風呂へ入ってしまった。
集中力も欠けて、風呂から上がっても横目でみるぐらいだった。
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