素粒子の筆者は第一線を退いた中年記者が、デスクワークの中でネタをひねり出しているのだろうと思ったらやっぱりそうだった。
朝日新聞の論説委員室によると素粒子についてこう紹介されていた。
<素粒子>夕刊一面の、これも売り物コラムです。日々のニュースを「寸鉄人を刺す」の意気込みで切ってみせます。14行と短いだけに、加藤明は早朝から新鮮な素材を探し出そうと新聞の隅々に目を通し、執筆に頭を悩ませています。
やっぱり。
取材もしないで自社の新聞記事とにらめっこしながら素粒子を書いていた。たった14行の仕事で年収1000万円以上の高収入を得ている?
時の法務大臣を「死に神」呼ばわりするまでは、まるで注目されなかった“売り物コラム”が、社運を揺るがす問題にまで発展したが、ただひたすら時間が経過して世間の記憶から忘れ去られるのを待つだけのようだ。
ま、その気持ちは分からなくでもない。
で、本題は26日付素粒子。
以下本文。
お客さまへ 今はなき居酒屋を霞ヶ関でオープン。懐かしの時代をご堪能いただけます。ぜひお立ち寄り下さい。店主敬白
× ×
【メニュー】缶ビール。缶コーヒー。栄養ドリンク。サケ切り身。キングサーモン刺し身。たこ焼き。焼きそば。食パン。
× ×
【開店記念福引景品】お米2合パック【絶対安心】終電前閉店・処分無縁【お会計】自己申告【厳禁】タクシーの呼び出し
何がいいたいか。
今朝のエントリーでも指摘したように「居酒屋タクシーという名前が事件の核心を見誤らせている」
素粒子は取材もしないで新聞記事だけを読んでコラムを書いているから居酒屋に関連付けたことしか書けない。
ぜんぜん、踏み込み、突込みが足らない。
寸鉄人を刺すとは「ごく短い言葉で人の急所をつく」という意味だ。急所なんか外れっぱなし。急所がどこか分かっていない、といったほうが正しいか。
タクシーチケット問題の急所とは現金リベート問題の追及であることを忘れては困る。
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