「味しめてあっちこっち出ていたらショックやな」
たかじんの予言が図らずも当たってしまった。
毎週金曜日に収録して2日後の日曜日に放送される「たかじんのそこまで言って委員会」に光市母子殺害事件の弁護人だった今枝仁弁護士が出演したのだが、今朝のサンジャポにも最初から涙目の今枝弁護士が出演していた。
今枝弁護士の顔はテレビでなんとなく見たぐらいの認識しかなかった。名前と顔は一致しなかった、というか名前を知らなかった。
広島高裁で同事件の裁判で死刑判決が出た後だった、ということでテレビで引っ張りだこになったのだろう。
サンジャポでも元少年の心情を代弁するときに声を詰まらせて、泣いてしまったが、そこまで言って委員会でも同じ場面で声を詰まらせ、鴻池祥肇議員から「泣かんとしゃべれ!」と叱責される。
サンジャポは生だからそこまで言って委員会のほうが収録は先。つまり同じ場面でまた泣きそうだということは本人は予め感じていたために登場したときから涙目だったのだろう。
ついつい涙してしまう場面は死刑判決を受けての感想を聞かれた時だ。
「1人の愛情を注いだ人間(元少年)が殺されていく。ということがどういうことだったのか想像をはるかに超えていた。本村さんの心境をは想像した以上にはるかに深い」(そこまで言って委員会)
「(元少年が)ボクの魂を助けて欲しい。ボクの心が少しでも本村さんに届くようにして欲しい」(サンジャポ)
被告人の身元引受人である今枝弁護士は、被告人から弁護を解任されるが、これは今枝弁護士をこれ以上自分の裁判で苦しめたくない、との思いからのようでもある。
荒唐無稽なドラえもんの話にしても従来の供述からあったことで、未成熟な部分と大人の部分が同居する複雑なパーソナリティがそうしているので夢と現実が分からない部分もあった、と擁護。決して弁護団が誘導したものではなく被告が自発的にいった、ということだ。
心神耗弱で責任能力を逃れる手もあったが、明確な殺意を否定し、未成熟な偶発的事件として起訴事実を争う戦法に変えた。
広島高裁での死刑判決は21人の弁護団が1人で闘う本村さんに負けたことを意味する。
その反省を踏まえて今枝弁護士はこう心情を露呈した。
「人間としての格負けだと思う。弁護団は想像力が欠如している。もっと想像力を鍛えて欲しい。被告人の気持ちが少しでも理解してもらえるように誠実な努力をすべき」
泣き虫弁護士のあだ名がつきそうだが、経歴を知って2度びっくり。
広島の名門進学校広島学院高校へ入学するも1年生を3回留年。原因は引きこもり。その後大検資格で、北九州市立大学商学部に入学後に上智大学法学部法律学科に再入学。
在学中アルバイトでバーテンダーやホストも経験。そのころはもっと痩せていたのだろう。
自身のブログにはそこまで言って委員会に出演した理由と感想をこう書いている。
橋下弁護士裁判を辞めることのけじめや、光市事件弁護団へのバッシングが苛烈化することに歯止めをつけたいこと、弁護団の活動に少しでも理解を向けるための発言をすること、日テレ系列が弁護団の記者会見を閉め出されたことの埋め合わせ等を僕なりに考えて、「たかじんのそこまで言って委員会」に出演してきました。
予想はしていましたが、一定程度は弁護団を擁護する立場を示したので、ボッコボッコでした。でも、被告人のためにという意識を持ち続け、出来る限りご遺族ことに本村洋さんに対する礼節を失わないよう誠意を尽くすことにも務めました。
そこまで言って委員会ではパネラーの弁護士枠が空席のままになっている。
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