中国、玉バブル加熱中
2008年 03月 31日
中国4000年の歴史で、中国人は縁起担ぎや厄神よけに玉=石を身につける習慣がある。
玉の種類には白玉、黄玉、青玉、墨玉、紅玉、紫玉などがあり、とりわけ白玉のなかの羊脂玉は、羊の脂のように白く艶があり、玉の中では最高品とされている。今や金よりも高い。
日本人からすればただの石にしか見えないのだが、中国では玉が投資対象となり、加熱気味の玉バブルの様相を呈している。
拍車をかけたのが、北京オリンピックのメダルに玉が採用されたこと。金メダルには白玉、銀メダルには青白玉、銅メダルには青玉がそれぞれはめこまれている。
今では和田アキ子の親指大の玉に1500万円の値がつく。
玉はウイグル自治区のホータンの河原で採掘する。
採掘権を買って、玉を探すのは地元の農民。彼らの年収が2000元。珍しい色の玉に2万5000元の値がついた。農民の12年分の年収に相当する。
一発、探し当てれば、若者は家が建ち、結婚もできる。一時はジュウキを持ち込み河原を掘り返したが、レンタル料が払えずに自殺者が増えたことから重機の使用は禁止されている。
農業では貧しい生活しかおくれない。一攫千金を求め60万人が玉探しに従事している。
原石は仲買人を通じて玉業者に転売。彫刻などの加工を施して5倍から10倍の値段で売却される。
転売、転売で値段は羽上がる一方だ。
中国人はオリンピックで、世界から玉の価値が注目され、値段はさらに高騰するものと期待する。
17世紀、オランダで起こったチューリップの球根バブルを彷彿とさせる。
高騰しすぎると最後には買い手がつかず、値段が暴落する。
中国人は玉は生涯値段が上がり続けるものと信じ込んでいるだろう。
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