船場吉兆の新社長に女将の湯木佐知子取締役が昇格する。
同時に民事再生法申請の手続きを検討している、という。
会社更生法と違って、民事再生法の場合は旧経営陣はそのままとどまることができる。先代の三女が「お父ちゃんに叱られる」とばかりに陣頭指揮を執りながら「吉兆」の看板にしがみついている様子が透けて見える。
同族経営の元凶を排除しないで再生できるのか?
むしろ、財産が残っているうちに解散したほうがいいのではないか。不要なものは消えるのが自然界の摂理だ。
従業員はまた新しい働き先を探してもらうしかないが、吉兆の職人なら大丈夫だろう。
偽装が発覚して湯木家の役員が謝罪会見しているが、この家族は暖簾を守るために、発言は嘘で固められていた。
女将の役職は平取だが、裏で糸を引いていたA級戦犯は、実はこの女将ではなかったかとも思われる。湯木正徳社長は婿養子。となれば家庭内でも、会社でも主導権を握っていたのは、この女将だったのではないだろうか。
それは、長男を伴っての腹話術式オウム返し的謝罪会見で白日の下にさらされた。ひたすら頭を下げて泣いているかのような迷演技。つまりこれも偽装。
一事が万事。この女将が店で「もてなしの心」で接待をしていたのかは、甚だ疑問。
常連客の気持ちも離れただろう。
こういう高級料亭は接待に使うことが多い。
大事なお客さんを連れて行くことはできない。
それ以前に腕のいい板前が何人残っているか。
ブランドを確立していくには信用と時間がかかるものだが、失うのは一瞬である。
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