偽札を銀行に持ち込んだ老人の真意とは
2007年 12月 23日
2年前だった。大晦日からの初詣客を装って全国各地の神社の露店などで偽1万円札が同時多発的に使われたことがあった。
参拝客でごった返すどさくさと露店のさほど明るくない照明が暗がポイントだった。
何せ稚拙なカラーコピーだったから、コンビニでは使えるような代物ではない。
東京で不可解な偽1万円札事件が起こった。
自称経営コンサルタントを名乗る70歳の老人が、銀行へ聖徳太子の旧1万円札98枚を銀行へ持ち込み、自分の口座へ振り込ませようとしたが、行員が偽札に気づき偽造通貨行使の疑いで逮捕された。
本人は偽札とは知らなかった、と容疑を否認している。
自宅を調べると家には800枚あった。
偽札はかなり精巧に作られている。透かしもあり、持ち込まれたものは連番だった。同じ特徴を持った旧1万円札が今年3月以降、金融機関で1500枚発見されている、という。
おそらく、かの地で印刷されたものであろう。
それよりも不可解なのはこの老人の勇気ある行動だ。銀行といえば、紙幣鑑別のプロだ。一番発見されやすい場所へなぜ持ち込んだのか。普通の店舗で少しずつ使えば、すり抜けられる。
そういうものが積もり積もって1500枚発見された、ということだろう。
70歳といえば、そろそろボケる年齢でもある。
痴呆症にかかり、偽札を本物と思い込んで銀行へ足を運んだしか思えない。自宅に800枚もあるということは、交友関係を洗っていけば入手経路の特定されてくるかも知れない。
そんなことよりも、なぜ危険を冒したのか。そっちのほうが気になる。
人気ブログランキン