たかだかバラエティ番組ではないか。
それなのに、不覚にも落涙してしまった。ここんとこ連チャンで忘年会が続いているので肝機能低下から涙腺が弱くなっているとでも言い訳しておこう。
番組はリンカーン。
再放送だった。
世界ウルルン滞在記をパロったもので、お笑いタレントのバナナマンの日村勇紀がギャルサーと呼ばれる化け物のようなメイクをして渋谷などにたむろしている集団に1週間密着する、という内容。
街中でただたむろしているだけかと思ったら、彼女たちも熱中しているものがあった。それがパラパラだった。
パラパラは12年前から全国大会開かれており、日村が密着した「ちゃらせん」は東京代表でもあり、日村がメンバーとして加わり、大会に出場することになった。
練習が始まる。ド素人の日村は振り付けがなかなか覚えられない。
ダンスの師匠でもある18歳のトッティの厳しい叱責が36歳の日村に容赦なく飛ぶ。
日村もバラエティ番組の枠を超えて、特訓を続けていく。
練習が始まって4日目。ちゃらせんのOGが練習振りを見に来た。即座に3人をふるい落とし2軍行きが命じられる。もちろん日村もその一人。
練習が終わってミーティングが開かれた。3人を外したままで全国大会に出るかどうか。振り付けがなかなか覚えられない2軍メンバーの一人が「迷惑をかけるから」と辞退を申し出る。
トッティーも全国大会で優勝するには3人は足手まといになるから外しことを主張する。これで3人は外されると思われたが、「ここまで練習したのだからみんなで出よう」との声が挙がり流れが変わる。
大会当日。
日村がセンターで踊っている。腹は出ているが動きは非常に軽やかで切れもある。もう足手まといとはいわせない見事なまでのステップと振り付けを披露。
優勝こそ逃したが結果は3位。
元リーダーは「今までで一番よかった」と絶賛。3人を外そうとしたトッティも「みんなと踊れてよかった。間違ったことをいってしまった」と涙がこぼれる。
練習が厳しければ厳しいほど出場後の感動は大きくなる。
日村も番組の枠を超え、本気でパラパラに取り組んだ結果であろう。
このときちゃらせんは一つになった。
本家の世界ウルルン滞在記も別れのシーンは悲しいものだが、涙が流れることは一度もなかったが、パロディの方が泣かせるとは。
憎いね。
人気ブログランキン