世界陸上大阪大会の男子50キロ競歩でとんでもないことが起こった。
日本人トップだった山崎選手が係員の誘導ミスで棄権扱いになってしまった。
もう1周残っているのに、係員3人が競技場に誘導してしまった。途中で気づいた係員が止めに走ったが時すでに遅し。
長居スタジアムに入ってきたのは山崎選手だけ。係員の姿はなかった。朦朧とする意識。夢遊病者のようにゴールを目指す。それがアスリートの本能だ。
ゴールするとその場に倒れこんだ。3時間半以上も炎天下で歩き続けた。
係員が駆けつけ、後1周残っていることを告げる。
死力を尽くした山崎選手にそんな余力も気力も残っているはずがない。
棄権、失格。
遠のく記憶…
担架に乗せられて救護室に運ばれて行った。
競歩という地味な競技を4時間にわたって生中継するのは日本の放送史上初の快挙だろう。しかし、見ていてイライラする。かったるい。
9時半までは観ていた。
その頃は山崎選手がトップに立ち頑張っていた。
チャンネルはあさパラに変え、中盤は観ていない。
あさパラが終わって再びチャンネルは世界陸上へ。
頑張っていた山崎選手はフラフラでトップからは相当引き離されている。それでも7~8位あたりをキープしていたが、後続の選手に抜かれた時に悲劇が起こった。
その時点でまだ1周残っていたのに、係員が勘違いしてスタジアムに誘導してしまったわけだ。
係員があわてて追っかけたが、スタジアムに現れたのは山崎選手だけで制止に向かった係員の姿はなかった。
競歩の場合は逆走して後戻りしても失格にはならない。
スタジアムに入ってでも制止したら、山崎選手はどうなっていたか。精神力だけで持っていた緊張の糸が切れ、その場で倒れこみ昏睡状態に陥ったかもしれない。
どうせ失格するならゴールを切らしたほうがいい、と判断したのだろうか。
いずれにしても、間違った誘導をしたおじいちゃん係員が責められるだろう。
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