財政破綻の夕張市は、日本の将来の縮図だといわれているが、その一方で立ち直った町として大分・九重町がみのもんたのサタデーずばっとで紹介されていた。
バブル期、全国の市町村は国からの補助金でハコモノをせっせと作ったが、この時期財政難の九重町はじっと我慢して、借金の返済に充てた。
借金を返した後で九重町が取り組んだのは日本一の吊橋建設だった。
この吊橋は日本滝百選にも選ばれている「震動の滝」を見るために架けられたもので、観光資源用である。
総工費は20億円。
橋を渡るためには中学生以上が500円、小学生は200円。
去年10月30日に開通。
年間30万人の来場者を見込んでいたところ、わずか1カ月で年間目標をクリアしてしまった。現在は80万人を達成しているという。
今も連日、全国から大型観光バスが観光客を運んでいる。
地元での雇用を生み、吊橋収入だけでなく、みやげものや宿泊施設に経済効果をもたらしている。
順調なスタートを切っているが、願わくば瀬戸大橋ブームのような一過性で終わって欲しくないものだ。
瀬戸大橋でもフィッシャーマンズワーフやゴールドタワーなどの観光施設ができたが、観光ブームが去るといずれも廃業している。
瀬戸大橋の場合、通行料金のバカ高さや橋に車を止めて景色を見ることもできなかったのも観光客をつなぎとめられなかった一因。
「震動の滝」がいつまでも、いつまでも観光客をひきつけて欲しいものだ。
番組の最後に地元の老人がぽつりといった言葉が印象的だった。
橋には寿命がある。そのときに取り壊すのか、架け替えるのか。
「昔この渓谷に日本一の吊橋がかかっていて多くの観光客がきました、と石碑でも作るんじゃないか」
生活用の橋ではないからな。
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