結局、競争入札により最悪のコンビがタッグを組んでしまった結果が死亡事故につながった。そんな驚愕の事実が浮き彫りになってきた。
シンドラー社の製品品質に問題があることは既報の通り。安いだけの粗悪品だった。
ここにきて、メンテを請け負っていたエス・イー・シーエレベーターの作業担当者が、警視庁の事情聴取に対して爆弾発言をやらかした。独立系メンテ会社の知識と能力に問題があることを再三指摘してきていたが、ついにそれを裏付けることとなった。
「巻き上げ機のブレーキに付いているナットの位置がおかしいと思った。しかしシンドラーエレベータ社製の機械を扱ったことがなかったので、どうしていいか分からず、そのままにしていた」
これって、事実上メンテなんかやっていないことを認める発言だ。目視しただけかい。で、SECの点検から51日後の6月3日に起事故は起こった。この間にも3回の保守・点検を行っていたが、ブレーキ部品を調整し直す作業は一度もしていなかった。
警視庁はメンテの杜撰な内容にも注目している。
これで保守・点検会社と呼ぶにはおこがましい。やはり実態は掃除屋だったことが分かった。シンドラーが保守・点検を継続していたら事故は起こらなかった可能性が高い。
そんなことを未然に防ぐことができないのが、格安メンテ会社の実態なのだ。
シンドラーにしてもゼネコンとエレベーターメーカーがガチガチの関係にある日本市場で、シェアを伸ばすには公共工事の競争入札で格安の値段で落札するしかなかった。
品質やサービスをよく調べもしないで、安さだけで業者を選定する今の制度にも問題はある。
メンテ会社を安さだけで変えた港区の責任などを勘案すると、
責任の重さはシンドラー>自治体>SECという順番だろう。
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