昨日のシンドラーエレベータに関する事故で、原因はメンテナンス側にもあるのでは?と書いたが、それに呼応するかのようなコメントをシンドラー社が発表している。
6月6日付の抜粋では次のように反論している。
「シンドラーエレベータ株式会社は日本エレベータ協会の一員であり、お客様のエレベーター設備においても同協会の基準に基づいて設計されております。エレベーターの設計は、最高水準の安全を確保するために定められております、国の規定や基準に基づき厳しい検査が行われます。
エレベーター設備の稼働時の長期にわたる安全は、シンドラーの資格を有する技術者による保守によって保障されています。技術者はお客様の安全を最大の関心事とし、確かな業界の基準に基づき定期点検及び安全点検を行っております」
さらに7日付でこう追記している。
「報道においてシンドラーの名前が大きく報じられているのは残念なことですが、ご遺族の方への哀悼の意を除いては、捜査当局により事故の原因究明が確定されるまで、コメントを表明することを控えることとしています。
事実が公表された時点で、シンドラーの名前が大きく報じられることはなくなると確信しています。
エレベーターでは世界第2位の現地法人であるシンドラーエレベータ株式会社は、我々の製品及び保守が高い安全基準を満たしていると自負しています」
保守という文言を加えているように、まるでメーカーには責任がないとでもいいたげなコメントである。さすが海外メーカー。強気な発言だ。
事件のあったマンションはメンテナンス体制がころころ変わっている。最初はシンドラー社が直でやっていたが、その後競争入札でメンテ会社が2回も変っている。
つまりコストの安さだけで独立系のメンテ会社を選んだがために、不具合を発見できなかった、とでもいいたげだ。
それはコスト削減のために競争入札させた港区の責任であり、さらには事故を起こしたときにメンテを担当していたSECの責任だと示唆しているようなもの。
シンドラー社のエレベーターが各地でトラブルを起こしているが、その場合のメンテをどこが担当しているかを検証する必要はある。
でなければ、こんな強気な発言はできないはずだ。
真のメンテができない格安メンテ業者を排除しなければ、これはシンドラー社製だけでなく、他のメーカーにも波及する問題なのかもしれない。
少なくともメーカーにメンテを任せていたら今回の事件は起こらなかったのかも知れない?
一斉に全国各地のシンドラー社製エレベーターのトラブルが報道されているが、国産メーカーとの比率はどうなのか、その辺を報道する側も調べてみる必要はある。
ちなみに、SECは元世界チャンプの具志堅用高を起用して日曜日の朝にコマーシャルしている。なんで具志堅なのか、違和感だけが脳裏に焼きついている。
格安マンションのヒューザー同様、商品力に劣るメーカーや安いだけのメンテ業者は市場から退場する運命にあるのかもしれない。
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