耐震強度偽造問題から1週間、また新たな事実がボロボロ発覚してきた。
まず、姉歯に構造計算を発注した設計事務所の社長が行方不明になり家族から捜索願が出されていること。誰が姉歯に偽造計算を指示したかを知るキーマンの存在だけに、なにやらきな臭さが。死人に口ナシ、なんてことにならないことを祈るだけだ。
次に姉歯の偽造計算を見抜けなかった節穴、イーホームズの審査担当者10人全員が市役所のOB。天下りだったこと。公務員時代に建築確認業務の実務担当者だったわけだが、担当者らは「建築士が書類を作ったので、改ざんとは思えなかった」と事実上めくら判を押していたことを認めるような発言をしている。
偽造を発見したイーホームズはヒューザーから公表の口止めを強要されていた模様。ただ、イーホームズは検査日当日に検査済証を発行するので有名だったようで、それを逆に刺されるのが恐かったのか?
「自分の命をかけても住民の安全を守る」と大見得を切ったヒューザーの小嶋社長は、国交省の事情聴取で公的資金の援助がなければ、「12月中旬をめどに破産も検討する」と脅しをかけてきた。
ヒューザー小嶋の謝罪というのはその場限りで本心からいっていないことは一目で見抜けるぐらいだが、倒産で逃げたい、という本性を表してきた。こいつだけは絶対に破産させてはならない。
さらに、事件が公になる直前にヒューザー小嶋は自民党衆院議員の伊藤公介・元国土庁長官を使って国交省の建築指導課長に相談に行っている。その席でヒューザー小嶋は「イーホームズが審査を通した物件なのに、今さら壊さなきゃいけないというのは困る」と訴えている。
暗に民間の検査機関を管轄する国交省にも責任がある、といいたかったのだろう。
ヒューザーはコストダウンができたら報奨金を出すことなども設計事務所と契約を交わしており、姉歯もその恩恵にあずかっていたようだ。
姉歯に対しては一級建築士免許が剥奪されるわけだが、刑事罰では50万円以下の罰金刑で終わるものと思われる。
責任逃れ・木村建設の後追いをする会社がこれ以上でないことを監視するしかない。
点と線がどんどん繋がっていく。
国交省を頂点に建築業界の呆れるばかりの構造的欠陥が次々に明るみになるばかり。防衛策は広くて激安マンションには手を出さないことだけなのか?
震度5で倒壊の恐れがあるマンション11棟の住民に対して、各自治体は12月1日をめどに、同月中旬までに自主的に退去するよう促す勧告を出す。移転しない住民に対しては、同月中旬に建築基準法に基づく通知を行った上、最終的には使用禁止命令を出す。
最後に泣くのはやはり住民だ。
欠陥マンションの見分け方を最後に付記しておく。
1.ベランダの床に建物と
平行にひびが入っている(垂直はよくある)
2.外壁に
斜めにひびが入っている(垂直はよくある)
3・外壁に
白華現象が表れている
追記
行方不明になっていた姉歯に構造計算を発注した設計事務所の森田氏が自殺体で発見。警察は自殺として処理しそうだが、もし自殺として見せかけた他殺だとすれば、口封じのために暴力団が手を下した?