都内杉並区での出来事。
イチゴ大福ののぼりを立てて、引き売りしている若い女性の姿を見かけた中年男2人組は、女性があまりにも美人なのでイチゴ大福よりもその姿に釘付けとなった。
そこで思い切って買ってみようかと声を掛けた。
すると、意外な返事が返って来た。
「売れない」
中年男たちは、これは遠くからカメラが撮影している番組だから「売れない」と断られたものと勝手な妄想を繰り広げた。なぜなら、彼女はタレント並みの可愛さだったからだ。
「どうして売ってくれないの?」と食い下がった。
「あなたたちには売れないんです」
「どうして? 売ってよ」
そんな押し問答が続いた後で、彼女が「1個3000円です」と口を開いた。
そんなに高ければ諦めると考えたのだろう。
中年男は半ば意地になっていた。
「3000円でもいいから買ってやるよ」と啖呵を切った。
TV番組の隠し撮りをしている様子もないことも分かって来た。
ところが、3000円を払うというのに、「売らない」と言い出した。
「3000円なら売ると言ったのに、どうして売らないんだ」と詰め寄った。
そこで、彼女がやっと本当のことを話し始めた。
引き売りの正体は宗教の勧誘だった。
イチゴ大福を1個500円、3つで1000円をウリに戸別訪問し、買ってくれた家には、後日、違う商品を持って行き、関係性を築き上げたところで、宗教の勧誘が始まるようだ。
宗教名まで口を割ることはなかった。