東京から大阪出張に来た人の話。
仕事を終え、大阪組の3人を交え、4人でミナミの繁華街に繰り出した。
4軒目はキャッチに連れられ、宗右衛門町の高級居酒屋へ入店した。
これがとんでもないボッタくり店だった。
お通し5000円、ビール1万円。
これは後から気づくのだが、確かにテーブルの真ん中あたり、調味料セットの横に名刺サイズの紙に、小さく料金表示は書いていた。
そんなものが見えるはずもない。
「ボッタくりだ警察を呼ぶ」と横についた女性店員に文句を言うと、彼女は慣れた口調でこう言い放った。
「料金表示もしている。警察は民事不介入だから、警察を呼んでも値段は変わらない」
電話しようにも、電波が通じない。電波を遮断する部屋になっていた。
ここで店長が登場する。
「電話するなら、料金を払ってからにして下さい」
「3人を人質に置いていくからいいだろ」
押し問答がつづく。
そして、ある行動に出た。
大阪組の1人が暴力団関係者を知っていて、困った時にはその人の名前を出せと、兄から言われていたことを思い出した。
その人の兄は医師で暴力団関係者の命を助けたことがある主治医でもあった。
その暴力団関係者の名前を出しても店長は知らなかった。
「オーナーに確認してみてくれ」というと事務所に引っ込んだ。
状況が飲み込めた店長が再び出てきて「オーナーから無料で帰ってもらえとのことです」と放免になった。
それから2日後、その店は休業状態に入った。