それはそれは、幼少期の頃から誰もが認める、超美少女だった。
小学生になり、後藤久美子並みの顔立ちは、街を歩くだけでタレント事務所から声を掛けられることは日常茶飯事となった。
小学生の高学年の時には、遂に大手芸能事務所が主催する新人発掘オーディションにも応募。
一次、二次審査は難なくクリア。
三次審査は社長を交えての面接となる。
そこで社長が発した言葉が衝撃的だった。
「この子はきれいすぎる。美人過ぎる。デビューすれば大物になることは間違いない。芸能界には深い闇もある。餌食になることもある。その時は事務所が守り抜くが、それでも芸能界に入れる覚悟があるか」
芸能界には相手が小学生であろうが、性の対象として見る輩がいることを暗にほのめかした。
それを聞いて母親はビビり、三次審査で辞退する。
美少女は成長すると共に、さらに美しさに磨きがかかった。
大学生になると、さらにタレント事務所からの誘いはヒートアップし、街を歩くだけで1日に何社ものスカウトから声がかかるようになり、大学へ通うことが億劫になるほどだった。
大学を卒業するとそんな日本が嫌になり、アメリカで就職することになる。
欧米人の顔立ちの中でも目立たないようにと、ロングヘアーをバッサリと切り、ベリーショートに。化粧もせず、美形を封印。スッピンで出社する。
現在25歳。
日本に住む母親に結婚報告する。
相手は黒人。
これには母親は猛反対したが、時すでに遅し。
どうしても黒人と結婚することが許せず、アメリカへ行かせたことを後悔しながら泣きじゃくった、という。