年齢は56歳。高校の同級生結婚なのでお互い同い年。
子供は4人。すでにみんな独立して実家から出て行っている。
8部屋ある家に夫婦2人で暮らしていたが、コロナで互いに在宅勤務となり、四六時中顔を合わせることになる。
で、家事の分担から始まった。
炊事は月、水、金が旦那で、火、木、土が奥さんとなった。
奥さんの手料理は上手だが、ルールとして旦那が作った料理には文句は言わない。
日曜日は店屋物でそれぞれが好きなものを食べることとした。
洗濯も交代にした。
乾燥機があるので、干す必要はないが、畳み方で奥さんから文句が出るようになる。
それからは些細なことで喧嘩が絶えなくなる。
ある日、奥さんが出かけた。
2~3時間帰ってこないことは分かっていた。
奥さんの部屋に入ることは滅多になかった。
こっそり、部屋に入ると使わなくなった古いiPhoneがあった。
コンセントに差して電源をオンにした。
暗証番号は一発で当たった。
写真を見てみると、そこには30代と思われる男と一緒に映っている写真が多数あった。それは食事のシーンだったり、観光地へ行ったりの写真で、今から5~6年前のものだった。
奥さんは上場会社へ勤務している。おそらく会社の部下ではないかと推察できた。
この写真を自分のパソコンに取り込んだ。
度重なる喧嘩なんかしなかったらこんな行動も取っていなかった。
ある晩、酒も入った勢いで旦那がこう口火を切った。
「お前、浮気していることを知ってるぞ」
図星だったのか奥さんは明らかに取り乱し始めた。
「俺、全部知ってるぞ!」とさらに鎌をかけた。
「どうして知ってるの?」と表情は焦っている。
「別れよう!」と切り出した。
「ああ、いいわよ」
あっさりと熟年離婚が決まった。
8部屋ある豪邸は父親に買ってもらったものだ。
財産分与でもめることにもなりかねない。
先に奥さんの方が弁護士を立ててきた。
旦那も弁護士を雇った。
今回は奥さんの浮気が原因なので、協議の結果、300万円の慰謝料を旦那に支払うことになった。
夫婦で年収は1700万円もあった。
旦那が1000万円、奥さんが700万円だった。
生活費や養育費、教育費は旦那の財布から出していたので、奥さんの預貯金は8000万円あることがわかった。
財産分与として、奥さんの8000万円の中から2250万円を旦那に分けることになった。
親の離婚に対して子供たちは反対するでもなく、口出しもしなかった。
ここから、さらなる展開があった。
離婚協議中に親の会社を継いでいる実兄に連れられてフィリピンパブに遊びに行った。
ここで26歳のフィリピン人に一目ぼれして、再婚を考えるようになった。
女の子にすれば財産目当て的なところもある。
今後どう展開するのやら。
旦那は鉄道模型が趣味で8畳ほどの部屋をジオラマを自分で制作して模型部屋にしている。
この模型部屋が破壊されていた。
犯人は奥さんしかいないが、「私じゃない」と白を切る。
2250万円取られたことが悔しくて、報復でぶっ壊したことぐらい想像がつく。
警察に届けようかと思ったが、ぐっと堪えた。
これがリアルなコロナ離婚である。
以上が離婚した時の経緯である。
あれから2年余りが経過して、別れた奥さんが泣いて謝って、復縁を迫ってきた。
理由は生活保護を受けなければならないほど生活が苦しくなったためだ。
奥さんは今は還暦が近づいてはいる年。会社は辞めていることは察せられる。生活が破綻した理由は、ホストクラブ遊びだった。