調停のためとある家庭裁判所へ行っていた人が、待合室でとんでもない人物に遭遇した。距離にして3メートルほどの距離でロングシートにお互いが座っていた。
とんでもない人物とは業界団体トップのN氏だった。
お互い面識はあったが、見て見ぬふりをしていた。
N氏は弁護士を伴っていたが、養育費などという単語を聞いたことで、ピンときた。
女好きのN氏のことだから、愛人と揉めているのが想像できた。
N氏は濃いサングラスをかけて変装していたがすぐに分かった。
その後、調停を終えて外のベンチに座っていたら、先ほどの弁護士が近づいてきて「これを」と手渡されたのが3万円だった。
さっき見たことは忘れろ、口外するな、という口止め料だということがすぐに分かった。
「どうも」と素直に受け取った。