「NHKはな、熊を撮りに行ったまま5年帰ってけ~へんねんで」
たかじんの発言だからいささか誇張があるかもしれないが、NHKの番組作りを端的に表現している。NHKスペシャルなどのドキュメント番組に対していかに時間と経費をかけているか、怒りを爆発させていた。
潤沢な制作費を背景に“良質”な番組を作ってきたNHKが、1926年の発足以来初めてのリストラに着手するようだ。民間企業なら売上が減れば当然のように断行してきたわけだが、不況でも確実に受信料が入ってきたNHKにはまったくの他人事だったが、NHKの制作費の私的流用が明るみになって、受信料の不払いは117万件に達している。
1月末に放送した特別番組「NHKの再生をめざして」で橋本会長は「支出を減らしても番組の質は低下させない」と大見得を切った。
その時発表された17年度予算は6724億。前年比で1.1%(72億)減。一方の支出は6687億。0.4%(26億)減だった。
その時点では不払いも39万7000件。100万件を突破することは想像もしていなかったようだが、尻に火のついたダイナマイトを突っ込まれた現在、ついに番組制作費を中心とした500億の追加削減に踏み切ったわけだ。
リストラの規模は全職員の1割に相当する1200人規模になる見込み。民放に比べ、取材・撮影スタッフの数がそもそも多い、というからリストラできる部分は一杯ありそうだ。
5年かけて熊を撮る制作手法も当然見直されるのだろうな。それでも撮りたいのならディレクター1人がカメラを回せば出来ないこともないのだが。
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