マクドの低価格戦略の失敗については
前回のエントリーでもふれている。
4月からスタートした低価格路線復活から2カ月後の6月17日、業績の下方修正を発表したとき、原田社長は「予想以上にお客さまが増えたが、平均の買い上げ単価も下がった。バランスを見誤った」と認めたが、路線変更はないと言い切ったことだ。アメリカや南米、ドイツでは時間をかけて成功している、というのがその根拠だった。
低価格路線で一時はデフレの勝ち組と持てはやされたが、価格を上げ下げする迷走振りで最終的には赤字に陥ってしまう、という苦い経験がある中での、低価格路線の復活劇だった。
自信にみなぎる計算はこうだ。
低価格路線で2000万人の新規客が生まれ、うち3人に1人はその後も来店し続けてくれる。客数は6月で17%増となるなど伸び続けており、この勢いを持続すれば低価格戦略のままでも売り上げは5・85%伸びる、とそろばんを弾いた。
で、客数は伸びたものの収益は予想を大幅に下回る。6月に下方修正した時の強気はどこへやら。結局、500円台のセットものの大半を30円値上げする、という。
これ、30円という金額の問題ではない。値上げの落としどころが姑息。100円バーガーを30円上げるのは買う側も抵抗があるが、500円のセットものを買う客は30円ぐらいは抵抗感がない、と読んだのだろう。
加えて、再び、価格ダッチロールを始めた不信感。よくぞこんな学習効果のない発表ができるものだ。
それ、以前に食の安全を考えた場合、1週間してもカビないことが問題だ。
今、まさにアスベストが問題になっているが、カビないマクドは食べるアスベスト。常習的に摂取していると何10年後にどんな症状が出るのか恐い。
賢い日本人の消費者は本能的にマクドを受け付けない。だから安さだけでは失敗するのだ。
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