用水路に大金が流れていた事件は、その後急展開を見せた。
その金を捨てた女の元彼が悪徳商法で稼いだ金だった。その悪徳商法とは老人を狙ったリフォーム詐欺だった。
で、この前から社会問題になっていた老人を狙った悪質リフォーム会社の営業マンがついに逮捕された。
リフォーム詐欺とは、一人暮らしの老人を狙い、必要でもない床下の除湿、耐震金具といったものを売りつけるセールで、一度狙った老人宅を餌食に、会社名と共に、販売する商品の手を変え品を変え次々に不要な物を売りつけて行く新手の詐欺だ。
正しい判断のできない痴呆老人を狙い、原価の安い物を高価で売りつけるのが特徴。営業マンは歩合給だから稼ぐ奴は笑いが止まらないほどの大金を得ることになる。
しかし、悪銭身につかずとはまさにこのことである。
別れた女に盗まれて、最後は用水路に捨てられた、というのだから滑稽といえば滑稽だが、それが騙し取られたお金となると別だ。
うちにも、去年、若い兄ちゃんが「アンテナの張りが緩んでいます。このままでは台風が来たときに倒れてしまいます。1000円で修理します」と来たことがあった。
これが後で分かったことだが、悪徳リフォームの初歩の手口だ。屋根に上ることが目的で、ここから彼らの本性が現れる。
ズバリ。
「屋根がずれている。このままでは雨漏りがする」とか言葉巧みに危機感を煽るわけだ。幸い、アンテナの修理は断ったために屋根に上がられることはなかったが、これが老人の一人暮らしなら、畳み掛けるように営業していくのだろうな。
リフォーム詐欺は判断が鈍っている老人を狙っているという点では振り込め詐欺に近い。
ただ、本当の意味でリフォームとは違う気もするのでオレオレ詐欺同様に新たないい方が求められる。まじめにやっているリフォーム業者からすると至極迷惑な表現であるにちがいない。
例えば修繕詐欺とか。意味は一緒でも修繕屋なんて看板を上げている業者もいないだろうし。
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