30代半ばのおばさんが自転車に乗りながらスマホを弄っていた。
危険極まりない行為だが、案の定、歩いていたおばあさんと接触しそうになり、おばあさんは尻もちをついた。
これを一部始終目撃していた男性の正義感がメラメラと燃え上がった。
「おばあさん、大丈夫? 警察呼ぼうか?」と声を掛けた。
おばあさんが「大丈夫」と答えた時には、自転車の姿は消え去っていた。
用事があって向かったいスーパーなげやで、さっきの特徴あるおばさんを発見した。
そして、「すいません、さっき自転車に乗っていましたよね」と声を掛けた。それも防犯カメラのある位置で。これは後で映像を証拠として残すためだ。
「スマホを弄ってましたよね。おばあさんが跳ねられそうになって尻もちをつきましたよ」
「私、電話なんか弄ってません。人違いじゃないの? ごめんなさい」と逃げて行った。
頭にきて、110番に電話した。
事情を説明すると警察の態度が気に入らなかった。
「あなたの名前は?」
「電話番号は?」
とやる気のないトーンで対応する。
「そういう態度ならいいです」と電話を切った。
おばさんにはしらを切られ、警察はやる気のない態度に二度ムカついた、という話。