中学生の孫娘が念願のラブラドールレトリバーを買ってもらうことができた。
孫娘は毎日可愛がっているが、その喜びようはおじいちゃんにも伝わってくる。
その様子をおじいちゃんの仲間にも自慢げに話した。
「孫がラブドールを買ってもらってね。それはそれは喜んでいる。ラブドールはそんなにいいもんなんかね」
おじいちゃんはラブラドールレトリバーという正式名称を覚えられず、ラブドールと思い込んでいる。
おじいちゃんの仲間の中にはオリエント工業のラブドールの存在を知っている人がいた。
ラブドールと言えば、世界一精巧なダッチワイフのことである。
中学生の孫娘にラブドールを買い与える親ってなんだ、と思った思ったが、おじいちゃんが勘違いしていることにすぐに気づいた。