関西で6店舗のスーパーを経営している社長がノイローゼに陥っている。
52歳の社長は2代目で、先代は5年前に亡くなった。
先代が亡くなって社長業を引き継いだ2代目は、大きく方向転換しようと腕まくりした。すると、そのやり方に反発した古参従業員の大半が辞めてしまった。
その中には鮮魚や青果の仕入れ責任者も含まれていた。
仕入れ部門というのは案外、会社対会社というよりも、個人的に人間的つながりのほうが大きい。そのため、いい商品が入らなくなった。
結果的に5年間で売り上げが半減する、という急降下ぶり。
食材が安く入るからと、飲食店にも手を出したがこれも、モノの見事に失敗した。
2代目社長は立て直しは無理と思い、買い手先を探している。
これは大塚家具のお家騒動とも似ている。
世間はおやじが悪者で、娘の美人社長を応援しがちだ。それが証拠に分裂騒動後は美人社長の方をフューチャーする。
おやじは匠という会社を作ったところ、ベテラン従業員がそっくりおやじの方へ異動した。
ベテラン社員は太い顧客も持っているので、上客は匠に流れ、娘が目指した脱大塚家具は中途半端路線が裏目に出て赤字転落。
中古家具まで販売して、高級家具色を薄めようとしている。
ちなみに、先代の路線を止めて成功する率は2割程度とか。