中免を取得するために学校へ行き始めた。ところが、これに乗りたい!という車種が決まらない。
フルカウリングのロードレーサータイプばかりで、うんざりしているところで、ネットで見つけたのがカワサキのER-4nだった。
仰々しいカウリングもなく、しかもシートが一体型。これに決めた!
車種が決まって所で、中古バイクで探してみると、玉数があまりない。
調べて行くうちに理由が分かった。
カウリング付いたニンジャ400の方が圧倒的人気で、同じエンジンながらカウリングのないER-4nはあまりにも不人気で2013年に製造中止になっていた。
みんなカウリングが付いたカッコイイニンジャを選択する。その割合は98%ぐらい?
近場でこれを扱っている店舗が伊丹市にあった。中環を走れば15分ぐらいで行ける距離なので、実車を見に行ってみる。
店員に話を聞くとカワサキは元々初心者向けではない、というネガティブなお言葉。車重も重たいので取り回しにくい、と。
買う気を萎えさせることしか言わない。
意気消沈しているところで出会ったのがこれだ。
ホンダの400X。
全く候補にも挙がっていなかった車体だ。何よりもスタイルがロードレーサーでもないし、オフロードでもない。
これをネイキッドツアラーというらしい。
車高が高めで大きく見えるが、またがってみると真っ直ぐな姿勢でハンドルが握れる。前傾姿勢が嫌いな年配者にはもってこいで、気になりはじめる。
ツーリング目的なので断然候補ナンバー1に。
さらに気持ちを加速させるのが、走行距離とオプション装備の数々だ。
慣らし運転が終わった1700キロ。新古車に近い。バイクを買ったら取り付けたかったETCとリアキャリアが最初から取り付けられていた。それだけではない。
ドライブレコーダー、スマホの電源、スマホを取り付けるバー、コケても車体を守るプロテクター、ポジションインジケーター、ヘルメットホルダーのオプション品の数々。
「お買い得ですぐに売れますよ」
この車体を仕入れてきた、という別の店員が、購買意欲をそそる。
運命の出会いとはこういうことだ。
その場では決断ができなかった。
家に帰ってネットで調べると悪い評判もない。車体も軽く初心者でも取り回しやすい。ユーザーは楽しそうなツーリングの模様をYouTubeにアップしている。
中古市場で価格も調べたが、改めてお買い得品だということが分かる。
決断したのは夜の9時ぐらい。
そうなると居てもたってもいられない。朝一で電話で予約、店に足を運んで契約手続きを終える。
納車まで2週間もかかるというが、そこまではかからないだろうとは踏んでいる。