自動精米所で起こった出来事。
ある男性が自分の田んぼで収穫したコメを精米していた。
選択ボタンは上白米だった。
それを後ろに並んでいた婆さんが独り言をいうかのようにこんなことをいっていた。
「もったいない。磨いたら小さくなるだけなのに」
上白米にするということは米ぬかも一杯出てもったいない、ということなのだが、さらに「私はいつも5分づき。さぞかし味が違うんでしょうね」と追い打ちを掛けてきた。
年寄りは図々しくなる。
「生まれてこのかた上白米なんか食べたことがないの。お願いだから少しくれない?」
断ると「5分づきと交換しようよ」と提案までしてくる。
交換するといっても、袋がない。
そこで男性がこう言った。
「近くのスーパーに無料の袋があるから、それを取ってきてくれたら、交換してもいいよ」
それに対して婆さんが言い放ったセリフがこれだ。
「お兄さんの方が若いから、早くスーパーまで行けるので、お兄さんお願い」
図々しさにもほどがある。
交換話しがなくなったのは、言うまでもない。