高校時代から30年来の友達におカネを貸した人の話。
突然、メールが届いた。
「おカネを落としたので5万円貸して欲しい」
一度も金の無心をされたことがないだけに驚いた。
メールにはこんな事情がつづられていた。
おカネを落としたのは今回が2度目だった。以前は2万円落とした。小遣い制で自由になるおカネの持ち合わせはなく、その時は奥さんに頼み込んだが、3カ月も口を聞いてもらえなかった。
そんなことがトラウマとなり、二度と奥さんにはおカネを落としたことは口が裂けてもいえない。
結婚して20年。
おカネを貸して欲しいと依頼された側は独身貴族を謳歌しているので、貸すおカネはある。
まもなくボーナスシーズンなので返してもらうこともできるだろう。
気になるのはおカネを裸で持ち歩く人は少ない。
おそらく財布ごと落としている、と思われる。
財布の中にはカードや免許証なども入っているものと思われる。
免許証の再発行やら、銀行、クレジットカードを止めてからの再発行手続きやらで大変だ。
財布を落とすのは大抵が酔っぱらったりしているケースが多い…
自分のことを思い出してきた。