フォーク並びのコンビニレジに並んでいた人の話。
次の番の先頭に立っていた。その時だった。それを無視するかのように後ろから空いているレジに20代のヤンキー風の男が割り込んだ。
普段は注意するのに、最近の若者は何をしでかすか分からないのでぐっと我慢していた。
後方から声がした。
「ちゃんと並べよ!」
後ろに並んでいた人が注意した。
するとヤンキーが「今何かいったか!」と先頭に立っていたその人に向かってきた。
「おれじゃないよ」
並べといった後ろの人はヤンキーが向かって怖くなったのか、名乗り出ることもなかった。
万事休す。
なおもヤンキーは絡んでくる。
自分がいったわけではないが、後ろの人がいった、ということも差し控えた。
そこで思いついたのが110番だった。
「じゃ、110番するよ。コンビニにはカメラがあるので俺がいったかどうか確認できるはずだから」
110番というとヤンキーが怯んだ。
「そこまでしなくてもいいよ」
いきがっている奴でも警察には弱い。
ところで、実際に「並べ」といった人が名乗り出なかったのは、やはり相手を見て何をしでかすか分からないタイプで、怖気づいたのだろうが最後まで言動には責任を持て。