大手スーパーの社長が私服で店内視察を行った。
社員は社長が来ることはあらかじめ分かっていたが、社長の取った行動に唖然とした。
生鮮食品売り場で手にした商品をポ~ンと投げるように棚へ返したのだ。
大事な商品の扱いがあまりにも雑なことに、腹が立ってきた。
こんな無能な社長でも会社が回る。
それは、上の会長が賢いからで、社長がアホでも組織は成り立つ。それを考えると副社長や専務、常務という役割とは何なんだろう、と考えさせられる。
似たような組織が業界にもある。
社長、副社長は会長の息子で、会長は高齢のため第一線を退いたはずなのに、いい大人の息子たちが危なっかしくて見ていられない、とばかりに現場に口を出すようになり、社長、副社長はお飾りの役職になっている。
社長がマスコミを呼んで大々的に発表したプロジェクトが、着工時期に入っても何ら進んでいない。
それを不審に思っているのが大手デベの関係者だ。
「社内で何かあったんですか? 計画は中止なんですか? これで計画変更があれば、信用不安が起こりますよ」
計画通り前に進むも地獄、計画を白紙に戻すのも地獄。
そんな状況に追い込まれている。