図体は巨大化したが、中身は個人商店だった。
ここまで躍進したのには、パッションがあった。パッションで一つにまとまり、何が何でもやってやる、と死に物狂いでかかってきたので、周りは脅威を感じていた。
連戦連勝。
成熟期を迎え、パッションもやがて薄れかけてきた。
そこへトップの迷走が始まる。
役員人事で取締役が全員執行役員に。経営側だったものが、使用人側になってトップが決めたことをその通りに執行するだけの責任者に成り下がった。
現場のモチベーションも下がる。
パッションがなくなれば、普通。普通は脅威ではなくなった。
会社に残るのは公務員型の安定志向の人間。
「後、数年の辛抱」と言い聞かせるSons。
第二創業期のその日に向けて。