各業界には隠語があるのだが、金融機関で「ゴミ」と呼ばれる人種がいる。
それはATMに並ぶ客のことだ。
その心は下ろすばかりで、何も役に立たないからだ。
吹田のMさんの所に一本の電話が入った。
昔、世話をしていた男性からだった。
新しい職場で頑張っている、という電話だった。
懐かしさも手伝って男の話を電話口で聞いていた。
話は仕事に。
「最近、あまりいい高額景品がないので、困っているんです。何かいい景品はないですかね」という相談だった。
高額景品はMさんが最も得意にしていた分野なので、身を乗り出して話を聞いていた。
話も後半になると男の愚痴に変わった。
「今は1パチと5スロのゴミばかりで、全然儲かりませんわ」
この「ゴミ」という言葉にMさんは敏感に反応すると、怒りモードのスイッチが瞬時に入った。
「○○さんね、いっていいことと悪いことがあるよ。あなたが食べさせてもらっているお客さんのことをゴミと呼ぶのはどういう了見や。そんな考えを持っている人とは付き合えん!」
金融機関がATM客をゴミと呼ぶように、パチンコ業界では1パチ客のことをゴミと呼んでいる。
ゴミとは不要なものだが、ATM客も1パチ客も不要なものではなく、売り上げにちゃんと貢献している。
ま、業界の本音といえば、本音だろうが、そんなことを心の中で思っている、ということは自然と態度に出てくる。
だから銀行員やP店員は嫌われるのかも知れない。