アメリカで流行ったものは、日本でも流行る。そんな傾向から2007年、TBSのがっちりマンデーで紹介されたのがインターネット上の仮想空間「セカンドライフ」だった。
ネット上の仮想空間で不動産の売買をやって大儲けしている人が登場していたが、実態のないもので、金が儲かること自体がバブルだと思った。
それでも、アメリカで流行っているネットビジネスに乗り遅れまいと、日本の大手企業もセカンドライフ内に仮想店舗を出店したりして、そこでマーケティングを展開していた。
セカンドライフ内に島を買って、そこで商売するために、3Dで建物を建てたりしなければならないのだが、作りこめば作りこむほど高くなり、何千万円も制作費がかかり、それが一つのビジネスにもなっていた。
本屋にはセカンドライフのハウツー本がずらりと並んだ。
実際、セカンドライフにチャレンジしたが、スペックの低いパソコンではしょっちゅうフリーズする。気軽に使うにはハードルが高かった。これではブログのように爆発的に日本では普及しない、と思った。
ブームになることもなく、1年後には静かに姿を消した。
そんな印象しかないのだが、このセカンドライフの日本版で一儲けを企んだのが、マルチ商法会社「ビズインターナショナル」だ。
仮想空間に作られた東京の不動産に対して、投資すれば儲かると言葉巧みに勧誘して、、2年間で延べ会員2万8000人から104億円を集めていたが、これがとんでもないインチキ? 特定商取引法違反(不実告知、書面不交付)容疑で捜索を開始した。
3D画像は結構作りこまれていたが、結局、この仮想都市に人が集まらないことには、ビジネスにはならない。
セカンドライフのようにJALやトヨタなどの有名企業も参加するということで、投機目的で仮想空間内の東京の不動産を30万円台で買ったが、解約に応じてもらえない人たちがいるようだ。
しかし、ネット上の仮想空間。実体のない不動産取引で一儲けしようと思うほうにも、騙される隙はある。
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