中田宏横浜市長の任期を7カ月も残しての突然の辞任発表は、ただただ驚くばかりだ。
理由の一つに総選挙の投票日に市長選を行うことで、経費が大幅に削減できることや新市長が来年度の予算編成に取り組むことで財政の無駄が省けることなどを挙げている。
この時期の辞任なので衆院選出馬かと思われたが、それもないようだ。
辞任会見では「日本を立て直すには時間がない。何でもやる」と語っているが、自身が7月27日から新たに立ち上げたブログのタイトルが「日本、この手でこうしたい!」
政治家として自信を失った日本回復へ向けて、日本の国作りの本質とは何か、日本国民の幸福とは何か、ということについて徹底的な議論を繰り返し、「日本よい国構想」という理念をまとめたようだ。
そのためには新党結成構想も視野に入っている。
その一方で、女性スキャンダルで週刊誌を賑わせたこともある。
日本新党の細川護煕が内閣総理大臣になりながら、9カ月の短命政権に終わった背景には、自民党からの執拗な佐川急便問題の追及があったから、とされている。
熊本の豪邸の塀の修理代金を佐川急便が肩代わりしていて、その処理が不明瞭だった。
自民党がこの問題の追及をしない代わりに、総理を辞任した、といわれている。
任期半ばの辞任というと、すぐにスキャンダルが浮かんでくる。
中田宏は自身のブログでこんな一文を寄せている。
「松陰が少年の頃の話です。文之進は松陰をあぜ道に腰をおろさせ、自分が農作業をしている間、ある書物を朗読するようにと命じました。ある程度時間が過ぎて松陰のところに戻った時のことです。松陰の顔にハエがとまったために、痒くなり、松陰は顔を掻いたのです。それを見た文之進は松陰を思いきり平手打ちにし、松陰は数メートルも吹っ飛んでしまったといいます。
勉強は国家、社会のためにするものであり、いわば公の仕事である。その最中に痒いからといって顔を掻くのは、いわば私ごとである。今回は些細なことかもしれないが、これを見逃せば将来公私の区別のない人間になってしまう。私ごとを優先するような人物が大きな仕事などできるはずもない、そう言って松陰を諭したそうです。
たかだか10歳くらいの少年に対してもこのように厳しい姿勢で指導をしていたのです。だからこそ、吉田松陰という人物ができたといっていいでしょう」
政治家は私事を優先してはいけないといっているわけで、女性スキャンダルを起こしても、やることをきっちりやる政治家なら許そうかと思ったが、止めた。
人気ランキング