最近オープンしたばかりの薩摩黒豚いしゃぶしゃぶの店へ昼食を食べに行ったのは昨日が2回目。
真新しいビルの3階。黒を基調としたシックな内装。高級感が漂う。個室の周りには掘割を巡らし凝った演出をしている。
日替わりランチは890円。これにコーヒーとケーキまで付いていたので気に入った。
最初に行ったのは11月半ば。
2回目のきのうは様子が若干違っていた。
ランチタイムなのに以前より客が少ない。その理由の一つかも知れないがケーキなどのデザートサービスは11月までの期間限定だったことも挙げられる。
食事を済ませてレジへ向かった時に気づいたのが、掘割の水を抜いていること。
すっかり風情が失われて、ただの無粋な溝、と化している。
マネージャーらしき人が「忘年会シーズンに入って掘割に落ちるお客様が続出しましたので、水を抜きました」
あ~、やっぱり。
初めてみたとき、これは落ちると思っていた。酔っていなくてもはまりそうだったが、酒が入るとそりゃ、続出するだろう。
でも、そんなことは設計段階から分かっていたこと。社内に反対する声もあったはず。
それをデザインを優先して施工してしまったのだろうが、水を抜いてしまうと雰囲気、デザインをぶち壊してしまう。
空間デザイナーという職業が持て囃された10数年前、当時気鋭のデザイナーがパチンコ店舗のインテリアを担当したことがあった。
そのデザイナーは、なぜかトイレにシャワールールを作ってしまった。
もちろん、使用することが目的ではない。
施主は「先生、シャワールームは必要ないんじゃないですか」と意見したところ、こういい放った。
「これは遊び心。それが嫌なら私に仕事を依頼しないで下さい」
この掘割もそんないきさつか?
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