恐れていたことが数字になって現れた。
世界のトヨタがアメリカ発の金融危機に伴い、今期3月決算で利益が6000億円の減収になる見込みを発表した。減収率でいえば73%減といわれるのだから驚くばかり。
1円の円高で年間350億円の利益が吹き飛ぶ、といわれていたが、円高差損で6900億円、欧米の販売台数減で6100億円、原材料費の高騰で3600億円も減る見通しだというのだから12兆円企業ともなると、ダウンする時の金額も半端ではない。
日本を代表する稼ぎ頭の超優等生企業の大幅な減益は関連企業の裾野が広いだけに、影響はトヨタだけに止まらない。
日本一元気な町といわれた名古屋もこれからが大変だ。
世界不況という地獄の釜は開いたばかり。輸出に依存してきた自動車産業は今後も減収減益が続くものと予想される。
このトヨタのニュースを受けて、朝ズバでみのもんたは蓮見アナに「明るいニュースはないのかね」と問いかけたが、そんなことを聞かれて困ります顔。
ところが、この不況時にまさに世の中を照らす明るい話しがある。
省エネ照明のテスコ・エコライティングという会社がそれ。
照明の明るさを落とさずに電気代を落とす、という照明器具メーカーで、販売をスタートさせた2001年は知名度もなく、6軒のパチンコ店に入っただけだった。
その会社の社長は照明をずっとつけている24時間営業の大型スパーに売り込むことに着目。
紆余曲折を経て採用されたのが2004年1月、佐賀県のマックスバリュ基山店だった。
ここでの実績をもとに、改良を重ねながらイオン本体に採用が決まる。イオンがCO2削減に積極的に取り組んでいたことも追い風となった。
以来、ドンキホーテや大手企業の大規模工場にも次々と採用が決まり始め、導入が一気に加速した。
今年だけでも工場や商業施設など380ヵ所へ導入され、てんてこ舞いの忙しさだ。
これは日本国内だけでなく、世界に通用する商品なので心強い。来年は東南アジア進出も決定している。
やはり、これからはエコビジネス、ということか。
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