TBSはなんてことをするんだ。
これから北島康介の100メートルの決勝が始まろうとしていた矢先に、ニュース速報で金を取ったことを流してしまった。
すぐに、決勝戦の画面に切り替わったが、勝ったことが分かっているレースほど興ざめるものもない。
戦前の予想通り、ライバルはハンセンではなかった。予選で59秒台を連発した新星のオーエンだった。50のターンはオーエンがとった。
後半に強い北島はラスト25メートルあたりから抜け出し、そのまま1着でゴール。
記録は58:91の世界新というおまけまでついた。前人未到の58秒台。平泳ぎのオリンピック2連覇は史上初らしい。
決勝では「世界新記録が金」と北島本人が予想していたが、その通りになった。
レース後のインタビューでは北島が珍しく涙で目を赤く張らした。ことばがなかなか出ない。
最初のことばは「ありがとうございます」。涙声になっている。
涙でことばが詰まる。
「はい、うれしいです。すいません。何もいえないっす」
一息深呼吸して、「本当に金メダルが取れてよかった。アテネの時以上にチョ~気持ちいい。最高っすね。記録も優勝もできたので満足です」
最後に一言求められ「チョ~気持ちいい」で〆た。
精神面でも勝負脳を鍛え、否定的な考えをしないことを追及してきた結果、感極まった涙のインタビューだったのかもしれない。
日本選手の低迷が続く中、やっと北島の金で元気がでそうだ。
北島をサポートし続けてきたミズノにすれば、オリンピックの舞台でスピード社のレーザーレーサーを着用したことは複雑な思いだろう。
ライバルのオーエンがアリーナの水着でここまで勝ちあがったことを思えばなおさらのことだ。
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