スポーツ選手の散り際は難しい。それがトップアスリートならなおさらだ。
余力を残して惜しまれながら引退するのか、体力の続く限りボロボロになるまで現役を続行するのか。
前者でいえば、古くは江川卓、最近では中田ヒデや新庄剛。後者は三浦カズや桑田、清原、女子マラソンの弘山らが浮かぶ。
トップアスリートは栄光の時代があっただけに、ピークを過ぎた後の反動は大きい。
高橋尚子が後者の道を猪突猛進中だ。
名古屋国際女子マラソンの敗北にもめげず、現役続行を表明した高橋尚子が、今年東京、大阪、名古屋の3大マラソン大会に連続エントリーすることを表明した。
トップアスリートが短期間で3つの大会に出場することは、事実上のラストランを意味するもの、と取られがちだが高橋尚子の真意はいかに。次の2012年のロンドンオリンピックでは39歳。
日本陸連の沢木専務理事は「理解できない。感謝の気持ちを込めて3大会を走るのなら競技普及にとって極めて有意義。記録を目指して挑むのなら、後のダメージが心配」と呆れている。
こからは勝ってな裏読み。
ファイテンの広告塔として走る限り結果を残さなければいけない。高橋尚子に求められる結果とは優勝しかない。2位では高橋尚子ではない。
名古屋で敗北した高橋尚子はファイテンの社長にもうちょっと走らせてください=スポンサードを続けてくださいと懇願したようだが、その条件が3大会を連続して走ること。
ファイテンには酸素カプセルがある。練習後は毎日カプセルに入って疲労を回復させる。後はプラシーボ効果たっぷりのrakuwaネックレスを身につけて、この3大会で優勝でもすれば、たちまちファイテンが注目されるはずだ。
この2つの効果を実証するために無謀・自殺行為とも思える3大会連続出場を表明。そんなところか。
企業に所属していればここまで自己犠牲することもなかっただろうに。
チームQの社長でもある高橋尚子は、社員でもあるトレーナーたちを食わせるためにもボロボロになるまで走り続けなければならない。
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