「お前! 本気で泳いでんのか! この前よりタイムが落ちとるやないか! 練習でも手を抜いたら本番でタイムが出るわけないやろ!」
静かなプールに甲高いコーチの声がこだまする。
小学生の男子4人を30代半ばのおばちゃんがコーチしている。
土曜日は週1のプール日だが、行くと必ずこのグループが練習している。
おばちゃんコーチに叱咤されながら小学生は黙々と泳いでいる。
今日もいつものようにグループが練習していた。
ひとしきり泳いだところで監視員がおばちゃんコーチに何かいっている。おばちゃんがむくれている。
たまたまそのグループとジャグジーが一緒になった。
話の内容からおばちゃんがむくれている理由が分かった。
どうやらタイムを計ったりして練習していることが、静かなプールの雰囲気を壊すと注意されたようだ。
男の子たちの中の怖そうなお父さんをけしかけて抗議するような話をしている。
ノルマの1500メートルを泳いだところで、プールを上がった。
おばちゃんの怒りは収まっていなかった。プールの受付で職員に猛抗議をしているではないか。ここでもおばちゃんの甲高い声だけが館内にこだまする。職員が説明しているが声は聞こえない。
「注意されてまでもう来ないからもうええ」と最後は捨て台詞を残して去っていった。
恐らく他の客からクレームが出ていたために注意したのだろう。甲高いおばちゃんの男言葉のコーチングが気になるぐらいで、男の子たちは黙々と泳いでいる。
推測だが最大の問題は1コースを占領していることではないか。そんな雰囲気では他の客がそのコースには入れない。かといって混んでいるわけでもないのでさほど問題ではないのだが。
いずれにしても来週から来ることはないだろうが、どこで練習するつもりなのだろうか。
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