「約束を早目に履行した。合意履行に対するわれわれの信義を示した」
重油5万トンの第一便の一部が届いたのを受けて、北朝鮮がヨンビョンの核施設の稼動停止を高らかに発表した。
第一段階は履行したのだから、次はお前たちの番だといわんばかりに、日本とアメリカの対しては敵視政策の解消などを要求してきているようだ。それをやってくれないと第二段階には進めない、とゴネるんだろうな。
そもそもこの第一段階のヨンビョンの核施設の稼動停止は、北朝鮮には痛くも痒くもない履行。すでに核爆弾6発分ともいわれているプルトニウムを抽出済みで、用なし施設だからだ。
6者協議の交渉ごとはいつも北朝鮮のペースで進められていく。
本題である次の段階では、いよいよ核計画の完全申告、核施設の無能力化へと交渉が進むわけだが、北朝鮮はその見返りとして重油95万トンのエネルギー支援を要求している。
これを5カ国でどう分担していくかも問題は残されている。
その前に北朝鮮が要求する敵視政策の解消とは、日本にとっては拉致問題のことだろう。安倍政権になって拉致問題を含めて北朝鮮政策は強硬路線を貫いている。
北朝鮮がミサイル発射実験をするや否や、万景峰号の新潟港入港禁止6カ月の措置を取ってた。
これは表向きのできごとだが、安倍政権に代わってパチンコ業界の締め付けが厳しくなっている。金融機関はパチンコ店に新たな融資はしない、業界関連企業でパチンコ業界の売り上げが5割あれば上場の審査段階ではねられる、株主に北朝鮮籍の人物がいても同様。
今年4月、売り上げで業界6位のパチンコ店が、13億円の支払いで金融機関が助けなかったために、民事再生に追いこまれたのは象徴的なできごとだった。
北朝鮮を兵糧攻めにするには、関わりの深いパチンコ業界を弱体化しようという狙いのようだ。
つまり、北朝鮮にすれば、北朝鮮の米びつであるパチンコ業界をこれ以上いじめないでくれ、ということなのだろうか。
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