今日未明、厚生労働省が苦渋の会見を行った。
インフルエンザで、高熱が下がる特効薬ともいわれているタミフルの処方を10代は原則中止、と発表した。
その理由として、新たに異常行動が2件起こってしまったからだ。
インフルエンザと診断されてタミフルを服用した場合、厚生労働省は親が注意喚起することを指導していたが、それでも起こってしまった。
12歳の男子。
昼と夜にタミフルを服用後、午前2時、突如、素足で外に飛び出した。それを父親が追っかけて家に連れ戻したが、今度は2階に駆け上がり、窓から飛び降りて右ひざを骨折。
また、別の12歳の男子は、夜1階で寝ていて、突如、2階へ駆け上がったため、母親が連れ戻したが、再び、駆け上がり、母親が追いつかない間に、ベランダから飛び降りて、これまた、右足のかかとを骨折した。
この2例の報告を受けて、厚生労働省はこう判断した。
「10歳以上は自立的に動くことができる。親が止めることができない。タミフルの関係は別に体力のある患者には服用しない」
タミフルを服用した場合の異常行動が10代の未成年者に限って起こっているが、その症例は過去5件。今回のものを加えて7件ということになる。
世界でタミフルの8割を日本で消費している、という。
年間860万人が服用するタミフル。
タミフル発売から6年。異常行動をタミフルが原因だと断定するには、7件の症例では少なすぎるのか、因果関係については相変わらず「否定的」な立場をとった。しかも、否定と否定的は違うと言い訳をしながら。
ただ、これで10代が使えない新たなジレンマも生まれる。
19歳と20歳の線引きにしても非常にあいまいで、とりあえずの措置なのだろうが、なぜ、10代に異常行動が集中するのか、そっちの原因究明も求められる。
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