東証一部上場。
サニックスの経営理念は「仕事が教育で、教育が経営である」。
教育を最重要視していることが伺えるが、そのサニックスがどういう教育をやれば、こんな不祥事を起こすのか首を傾げたくなる。
サニックスの営業方法は、一人暮らしの年寄り宅がねらい目。「床下の無料点検をやっているから是非やらせてほしい」と訪問。断られても無断で上り込み、作業着に着替えると畳をはぐって、床下にもぐりこむ。
それから、木切れを持ってきて、「シロアリに食われた痕跡がある」と見せ、シロアリ駆除や床下の換気をよくするために、床下換気扇の設置を勧める。
渋る客には、追い討ちをかけるために、「このままにしていたら、強い風が吹いたら家が倒れる」と不安を煽る。
断っても、断って執拗に施工を迫るから年寄りは根負けして契約してしまうが、その苦情が後から寄せられる、という図式。
経済産業省が調査した結果、シロアリ駆除をする必要もないのに、強引に施工した、として小田原営業所、岐阜営業所、堺支店、呉営業所、佐賀営業所、熊本支店の6箇所に、7月8日から3カ月間の業務停止命令を下した。
悪徳リフォーム業者と手口はまったく一緒。
それをサニックスのような一部上場企業が平然とやっていた、ということはそのやり方は教育の一環で伝授されていった、ということか?
最大手ですらこんなことをやっていたわけだから、シロアリ駆除業界全体が胡散臭い目で見られる。シロアリ駆除というだけで仕事にならない状況が続きそうだ。その意味で、サニックスの犯した行為は非常に責任が重い。
営業所の業務停止命令、一部上場企業の不祥事ともなれば、業績に直結する。
会社は今年の冬のボーナスは2100人の全社員カット、と大鉈を振るった。
10月末までに670人が退社、49店舗を閉鎖している。
ボーナスが出なければさらに自然退職にも拍車がかかる、というものだ。
先物取引のグローバリーも強引な営業方法で業務停止命令を受け、上場廃止に。サニックスも同じ道をたどりそうだ。
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