便利さ? よりも税負担にNOを突きつけた形で、滋賀県民は無所属で新人の嘉田由紀子さんに県の将来を託した。
滋賀県知事選で初当選した嘉田さんは争点を分かりやすい東海道新幹線新駅建設を「もったいない」と凍結を訴えたことが浮動票を集めた勝因ともいわれている。
毎日新聞が実施した出口調査(1500人)では、重視した政策として「新幹線新駅の是非」を挙げた人が35%で最も多かった。さらにアンケートに答えた78%が新駅は「必要でない」と答え、うち約6割が嘉田さんに投票しており、新駅への姿勢が当落を大きく左右したといえる、と分析している。
建設費は240億円。
県としては是が非でも
南びわ湖駅を作りたがっているようだ。
1日6000人の乗降客を見込み、経済的波及効果を狙う。
どうせ、ゼネコンとそれにぶら下がる議員が絵を描いているのだろうが、県民は、県民が必要としない物を無理に作って借金を子々孫々まで残したくない、との思いだ。
こだまとひかりしか停車しない駅。草津線からのアクセスは悪く、京都まで出てのぞみに乗車するほうが便利で早い。
着工予定は今年5月。一部工事も始まっている。
現職知事が落選してしまったために、すべての計画が凍結された。
今後は県議会で着工問題が争点になってくるのだろうが、その時、嘉田さんが議会を押し切れるかどうか。
議会は2月に新駅建設の是非を問う住民投票条例を否決してまで、新駅建設を推進している。
ゼネコンとゼネコンに寄生する県議にすれば計画通り着工しなければ、自分たちの利益が吹っ飛んでしまう。
嘉田さんが当選したから駅の建設が完全に中止になったわけではないが、「知事の権限で予算執行は止める」と張り切っている。
長野県知事の田中氏ぐらい肝が据わっていないとオール与党の県議会を相手に県政をふるうのは難しい。
知事の不信任案決議から議会が解散……
最終的には250億の予算を縮小する形で決着するのではなかろうか。ゼネコンにしても完全中止になるよりも、予算を削られても工事を進めるほうが得策。
でも、いらないものはいらない。
地元の栗東市でも利益をこうむる地権者ぐらいが推進するぐらいか。
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