「金は出すから、観て来い」
2月10日ぐらいで上映も終わりになっている映画「男たちの大和」をひょんなことから観に行くことになった。
戦争体験者=海軍入隊者にとっては特に感慨深い作品のようだ。
偶然にもこの日、ラジオで月亭八方が、この映画の話をしていて「泣けた」。阪神優勝の次に泣いたのが「男たちの大和」としゃべくっている。
『そうか、この映画は泣ける映画なんや』という刷り込みがその時点で出来上がってしまった。
冒頭のシーンは呉の大和ミュージアムから始まる。この前行ったばかりだ。現在からやがて回想して行く展開。
戦艦大和の実物大のセットが話題になっていたが、そのCG技術に眼を見張らされるばかりで、後半は大和が撃沈される戦闘シーンが延々と続く。
大和の乗組員は、勝算はないままに、死を覚悟して沖縄に向かう。負け戦を経験に次は強くなる日本にするために、自分たちは死ぬ。決して無駄死にではない、と言い聞かせながら。
そこでそれぞれの別れがある。
でも、結局、どのシーンでも涙は出ない。
海軍経験者には、些細なミスでも上官から樫の棒でケツをしこたま叩かれるシーンは、懐かしさと共に60年前に教育された海軍魂がまざまざと甦ってきたに違いない。
この日本海軍魂を伝えたかったのだろう。
泣ける映画だと思って行ったのに泣けない自分が変なのか?
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