話題の牛カツ専門店「もと村」の試食を頼まれた。
ナンバ・ビッグカメラ裏にオープンしたのは2年前だ。いつも行列ができているのは何度か見たことがあるが、並ぶのは嫌いなので食指も動かず。
大阪2号店は1号店から直線で200~300メートル行ったところにある。
夜、7時過ぎ。2号店にも30人以上の行列ができている。
晩飯に牛カツのために並ぶ心理が分からない。でも、数分で行列の謎が解けてきた。
列の前後から飛び交うのは韓国語。
グーグル先生で調べてみると、客の7割が韓国人観光客であることが分かってきた。韓国の旅行サイトで紹介されて以来、日本へ行ったらもと村の牛カツを食べる、と決めて来日しているので、並ぶこともへっちゃら。
小一時間かけてやっと店内へ。
注文したのはとろろ付きで1400円の牛カツ定食。
何の変哲もない牛カツがナゼ人気なのか最初は分からなかったが、だんだん謎が解けてくる。
牛かつは油で30秒ほどしか揚げないので中身はレア状態。
この生々しい色合いが、インスタ映えする。
さらに、生を石板で焼いて食べる手間が受けている。
すべての謎は解けた。
もと村の行列は韓国人がSNSで発信することで、どんどん来店の輪が広がっていたのだ。
それが証拠にやたらと韓国語の案内が目立つ。
つまりもと村人気、行列は韓国人に支えられているのだ。
それと行列ができる理由は、大阪1号店はカウンターのみの8席とキャパが狭いので、自然と行列が生まれるわけだ。
場所的にも日本人のサラリーマンランチを狙っていない。
そもそも、サラリーマンは1400円のランチなんか食べられない。
味はとびきり美味いというほどでもない。個人的にはとんかつの方が好きだ。
日本人は話のタネに一回行ったら十分だ。