年齢は31歳。ホールで副主任をやっていた。
独身。おカネも少々貯まったのでアメリカへ行ってみたいという長年の夢を果たすために、会社を辞めようと思った。
オーナーに打ち明けた。
するとオーナーからは意外な反応があった。
「アメリカに親せきがいる。パンケーキ屋をやっているので、そこを頼ってみたらいい。休職に扱いにしておくから」
アメリカに渡り、実際、そのパンケーキ屋で働いた。観光ビザだった。
「子供のころホットケーキは食べたことがあるが、こんなに美味しいとは思わなかった。日本に帰ったらパンケーキ屋をやりたい」
それぐらい、衝撃的な出会いだった。
日本に帰ってオーナーにさっそく、パンケーキ屋の話をしたら、オーナーも乗り気になった。
「ホールに併設してもいいし、パンケーキ屋を単独でやるのもいい」
パンケーキとホットケーキの違いが分からない筆者だが、人気のパンケーキ屋では長蛇の列ができている。
こういうものはブームが去るのも早い。儲けられる時の儲ける方がいいのだろう。