50代のサラリーマンの話。
5~6年前、都内で電車に飛び込む自殺者を目の当たりにしてしまった。その時の衝撃な出来事がトラウマになって、電車が乗れなくなった。
サラリーマンである以上、電車は通勤の足であり、仕事先へ行くための欠かせない足である。
電車に乗れないことがどれだけ、日常生活に支障をきたすかは、想像に難くない。
会社までの通勤距離が短ければ、自転車でも行けるが、電車に乗らなければとても通勤できる距離ではなかった。
50代のサラリーマンは電車恐怖症と5~6年闘った。でも、克服できなかった、電車さえ乗らなければ、日常性格は普通に送れるのに、それが電車に乗るというだけで、精神的に苦痛だった。
家族もお父さんの苦悩は目の当たりにしてきた。
平穏な生活に戻りたい。
それで一家が選択したのが沖縄移住だった。
沖縄には最近でこそ、モノレールが走るようになったが、路面を走る電車はない。
電車のない街で生活が日常に戻るのなら、その選択しかない。