リニア新幹線の技術をアメリカへ無償提供することになったが、JR東日本の関係者は「アメリカでリニアは普及しない」と読む。
自動車大国のアメリカは1930年代(昭和5年)には、すでに2世帯に1台の割で車が普及していた。
自動車を普及させるためには、快適に走れる高速道路の建設と、車を安価に維持するためにガソリンを安く提供することだが、そんな努力をアメリカの自動車メーカーはやってきた。
広い国土の移動には飛行機がある。
そんなこともあって鉄道が衰退していったアメリカ。
長距離移動は飛行機、中、近距離移動は車。
そういう図式でアメリカには鉄道の選択肢の出番がないから、リニアが普及しない、という理由ではない。
「アメリカのようにテロの多い国で、リニアはテロの格好の対象になる。まず、鉄道は飛行機のように検査が厳しくない。高速で大量移動するのだからテロでも起これば大惨事になる。さらに、中・長距離では飛行機がライバルになってくるので、ボーイングが黙っていない」
そんな発想だとは考えもしなかった。
筆者と同様ネガティブシンキングの典型だ。